移住相談窓口 相談事例 岡嵜大治郎さん

岡嵜 大治郎

船引町

UJI

Q. 移住しようと思った背景を教えてください

自分は神奈川県相模原市というところで生まれ育ちました。幼少期はゲームや工作(針金で何かの形を作る、おもちゃを改造するなど)にばかり夢中になる子どもでした。

大学受験の時に改めて自分のやりたいことについて考え、将来は「モノづくり」がしたいと工学部へ進学。念願かなって車の設計会社に就職しましたが、そこでの仕事は自分が思っていた「モノづくり」とはかけ離れていました。色々勉強はさせてもらいましたが、やっぱり自分は「モノづくり」がしたいと、転職を考えるようになりました。

Q. 田村市を知ったきっかけは何ですか?

転職するなら、今とは全然違う環境にしようと思っていました。知り合いが福島県にいたため、福島県に移住しようかなという想いはありましたが、田村市に移住するとはその時は思ってもいませんでした。というか、田村市を知りませんでした(笑)

田村市のことを初めて知ったのは、たまたまインスタグラムで流れてきた田村市地域おこし協力隊の募集説明会のイベントです。移住推進事業の担当者を募集していたのですが、移住について知るには、実際に移住者を呼び込んでいる人の話を聞くのが手っ取り早いと思い、オンラインで行われたそのイベントに参加しました。

Q. 移住の窓口をどのように利用しましたか?

移住の窓口の存在を知ったのは、オンラインイベントに参加した時です。その時相談に乗ってくれたスタッフの人たちがとても活き活きしていて、楽しそうな町だなと思ったのを覚えています。

田村市に興味が出てきたので、その後は東京にある田村市移住相談窓口に何度か足を運びました。たわいのない話(趣味の話など)をしただけでしたが、逆に強い勧誘をするわけでもない、その自然体なスタッフの様子に安心しましたね。

その後は、やっぱり一度現地を見てみないことには始まらないと思い、オンラインイベントの時に紹介された現地イベントに行ってみることにしました。行くことは伝えていたので、イベント後にはスタッフの人が市内を案内してくれました。今から思えば「なんでそこ??」というような田村市の隠れた景勝地みたいなところに連れていかれました(笑)

飾らないありのままの田村市を見せたり、話したりしてくれたので、田村市のリアルな現地情報を知ることができました。

Q. 田村市に来た時の最初の印象はどうでしたか?

車で行ったのですが、夜が明ける前に田村市に着いたため、始めは「暗っ!」と思いました(笑)
自分が住んでいた相模原市では、夜でも人は歩いているし、いつでもコンビニや街灯があるので、ここまで真っ暗な場所を見るのは新鮮でした。あまりの暗さに、田村市に着いた時にはどうしようもなく不安になっていました。

ただ、夜が明けると世界が一変しました。目の前に走る道の先には、山が見えました。広い空が広がっていて、遠くに雲が見えるんです。それは高い建物に囲まれた自分の地元では、決して見ることのできない風景でした。その景色を見た瞬間「あぁ、良いところだな」としみじみ感じました。

Q. 移住の窓口ではどのような質問をしましたか?

「生活できるんですか?」とは聞きました。「人がいるんだから、生きてはいけるだろう」とは思っていたものの、やっぱり自分が生まれ育った相模原市とは環境がかなり違うので、念のため聞いてみたという感じです。

漠然とした質問でしたが、スタッフの方は田村市にあるスーパーの数からコンビニの種類まで、生活に必要な施設についてとても具体的に教えてくれました。

その他はこれといった質問はしていないと思います。オンラインイベントやスタッフに直接会った時に、向こうから田村市については色々話してくれたので、それでなんとなくのイメージはできていました。

Q. 田村市を移住先に選んだ決め手は何ですか?

人です。移住相談窓口の人もそうですし、イベントで会った人たちも、みんなとても自然体で優しく、暮らしを楽しんでいるようでした。

移住相談窓口の人からしたらなんとしても移住者が欲しいはずですけど、移住に関し何度も「本当にいいの?」と確認してくれたり、自分が何をやりたいのかという「想い」を聞いてくれたりしました。そうした姿勢にも安心感がありましたし、なんだか自分がとても歓迎されているような気がしました。

Q. 実際に移住してみてどうですか?

やっぱり住んでみて初めて感じることはありました。
例えば、自分は田村市は「ありのまま」で十分魅力的だと思っています。生活に必要なものはほとんど手に入り、それでいて自然が身近にある。都会と田舎のハイブリッドだなと思うんです。

ただ中にはそう思わない人もいる。必要以上に「田舎ぶって」みたり、「都会ぶって」みたり、そうしたやり方に違和感を覚えることもあります。自分は普段自転車で生活できてしまうような便利な町に住んでいますが、家のドアを開ければ山の緑が広がっています。少し車を走らせれば豊かな自然に出会える。そんな「中途半端な田村」の生活が、自分は結構気に入っています。

Q. これから田村市でどのような生活を送りたいですか?

田村市の良いところは「人」が良いところ。そしてみんな人の目を気にしないところだと思います。

東京で働いていた頃は、満員電車で隣の人に迷惑がかからないかを気にするような毎日でした。ここではそんな必要はありません。関係さえ良好であれば、髪型だって服装だって、自分の好きなようにできます。人の目を気にしないからこそ、自由でいられるんだなとここにきて思いました。

そんな田村市でストレスなく、のんびりとした暮らしを作り上げるのが今の夢です。自分がずっとやりたかった「モノづくり」をカタチにし、趣味である車やバイクの改造、ツーリング、爬虫類との生活など、趣味に関してももっと充実させていきたいですね。言うなれば、芸能人の所ジョージがやっている「世田谷ガレージ」の田村バージョン、自分バージョンを作り上げることが、今の自分の目指しているところでしょうか。