【開催報告】農家さんに直接質問できる! 若手農家さんとのほっとな交流会

オンライン

2023年11月8日(水) に、新規就農をお考えの方に向けて先輩農家さんから直接お話を聞けるオンラインイベントを開催しました。

田村市にてご活躍されている若手農家の皆様にお集まりいただき、「移住×無農薬」「継業×自然農法」「Uターン×新規就農」「姉妹×農業」などのグループに分かれ、それぞれのテーマについてお話を伺いました。

①テーマ:姉妹×農業

「GREEN for TABLE」 過足幸恵 様、富塚あゆみ 様

ゲスト:GREEN for TABLE 過足幸恵 様、富塚あゆみ 様
姉妹一緒に脱OLし、農業の道へ。前職は地元でOLとして働いていたが、実家が兼業農家であり父から農場視察に誘われたことがきっかけで姉妹揃っての就農を決意。現在は、「女性でも続けられる農業、そして女性だからこそできる農業のカタチ」を目指し、市場での販売以外にも自社のハウスで直売も行っている。食卓に彩りある美味しいミニトマトを届けるため日々奮闘中。
▶GREEN for TABLE >> https://greenfortable.jp/


②テーマ:移住×無農薬

「福福堂」稲福ご夫妻

ゲスト:稲福由梨 様
東京都江戸川区生まれ。東京では学校給食を作る仕事をしていたが、田村市の田植え体験に参加したことをきっかけに田村市の土地感や雰囲気が好きになる。田村市在住の夫と結婚し、農業を手伝いながら小学校の栄養士を務めていたが、2013年1月に加工業を営む「福福堂」を立ち上げ、代表となり本格的に農業や加工業をスタート。地元の農産物からジャムや黒米甘酒、えごま豚みそなどの加工品を製造・販売し、料理教室の講師も務めている。
▶福福堂 >> https://fukufukudou.com/

③テーマ:継業×自然農法

ゲスト:青木純 様
福島県田村市都路町(旧都路村生まれ。中学まで都路で過ごし、高校から少年工科学校(自衛隊の学校)に就職・進学。29歳まで宮城県の陸上自衛隊に勤務し、その後トヨタの施設警備員、田村市復興応援隊を経て、4年前に実家の農業を継ぐために就農。現在は両親と3人で主に野菜栽培と稲作を行っている。目指す農業は、地産地消と有機無農薬栽培へのシフト、自家製肥料(食品残渣や廃棄予定の物を使用した肥料)の販売、スーパーに出回っていない野菜の栽培、オーダーに沿った野菜の栽培、食育の普及。
▶自然農園リリバリ >> https://lili-vali.com/

④テーマ:Uターン×新規就農

佐久間和輝 様

ゲスト:佐久間和輝 様
福島県田村市船引町生まれ。地元である田村市を出て首都圏の飲食店で働いていたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことで今後の将来のことを考え直すことに。その際に「農業に従事する」という選択肢を思いつき、Uターン。すぐに就農相談をして研修を開始し、今年の9月に研修を終了して独立。来年の4月からの作付けを目指して、現在準備中。

「姉妹×農業」「Uターン×新規就農」

──農業を始めたきっかけについて教えてください。

過足さん:兼業農家の父にベビーリーフの見学に行こうと言われたのがきっかけです。父がトマトを生産していたので作り方を教えてもらえるミニトマトからスタートしました。

富塚さん:現在は、春にスナップエンドウ、夏秋にミニトマト、冬にふきのとうを栽培しています。全国的にも珍しい丸い形のふきのとうを栽培し、冬の収入の補填にしています。

佐久間さん:首都圏の飲食店で働いていたところにコロナの影響を受け、「地元で農業に従事するのも楽しいかもしれない」と思い、Uターンしました。すぐに就農相談をして研修を開始し、今年の9月に研修を終了して独立。来年の作付を目指して、現在準備中です。

──姉妹で農業をして良かったことは?

過足さん:お金の面などの不安がありましたが、姉妹二人でならできると思いました。子供や家庭のため仕事を回せない部分も姉妹で補いながら仕事ができます。

富塚さん:姉妹だから遠慮なく頼れる部分もあります。実際にやってみたら一人では到底できません。

──子育てと両立するためにどのように工夫していますか?

過足さん:子供の送迎時は雇っているスタッフに仕事を任せます。だんだんと効率よく行う方法がわかってきたので、事前に段取りをして仕事を回しています。

──就農までの流れについて教えてください。

佐久間さん:私は国が行っている就農準備資金の制度を利用してスタートしました。県の農業担当課に相談して作物も決めずに研修に行き、研修先のきゅうり農家さんでの研修を通して、きゅうりを作りたいと思いはじめました。

──研修ではどのようなことをするのですか?

佐久間さん:1年目は農家さんの仕事を手伝いながら不明点などについて尋ねる形です。2年目はやりたい農業の形がはっきりしてきたので、作物の作り方、経営、雇用、横のつながりなどを学びました。その間に農地探し、トラクターや草刈機の免許取得、家庭菜園での復習なども行いました。

富塚さん:私たちは研修せずにすぐにスタートしたので、今思えば栽培のノウハウを学んでおけばよかったと思います。研修してからの方がスマートに就農できます。

──農業をする上での、女性ならではの強みは?

過足さん:購入者は女性が多いため、買い手の目線になって商品を作ったりパッケージを考えることができます。同じ商品の中でどうやって手に取ってもらえるかがカギです。


──準備段階で直面した問題はありますか?

佐久間さん:畑から出てくる石です。石があるとトラクターの刃が傷ついてしまうので、自分で石を取らなくてはいけません。土壌を整えるために石灰を撒くことも進んでいない状態です。

【質問】廃棄の割合はどのくらいですか?

過足さん:1〜2割。3年目から肥料管理が上手くなって廃棄の量も少なくなりました。

佐久間さん:きゅうりは規格が細かく分かれていて、今研修している農家さんは規格外でも買い取ってくれる販売先を見つけて廃棄を少なくしています。

【質問】作物はどのように運びますか?

過足さん:バンや軽トラで運びます。カゴに入れる量により重さは調整できます。

「姉妹×農業」「Uターン×新規就農」

──農業を始めたきっかけについて教えてください。

過足さん:兼業農家の父にベビーリーフの見学に行こうと言われたのがきっかけです。父がトマトを生産していたので作り方を教えてもらえるミニトマトからスタートしました。

富塚さん:現在は、春にスナップエンドウ、夏秋にミニトマト、冬にふきのとうを栽培しています。全国的にも珍しい丸い形のふきのとうを栽培し、冬の収入の補填にしています。

佐久間さん:首都圏の飲食店で働いていたところにコロナの影響を受け、「地元で農業に従事するのも楽しいかもしれない」と思い、Uターンしました。すぐに就農相談をして研修を開始し、今年の9月に研修を終了して独立。来年の作付を目指して、現在準備中です。

──姉妹で農業をして良かったことは?

過足さん:お金の面などの不安がありましたが、姉妹二人でならできると思いました。子供や家庭のため仕事を回せない部分も姉妹で補いながら仕事ができます。

富塚さん:姉妹だから遠慮なく頼れる部分もあります。実際にやってみたら一人では到底できません。

──子育てと両立するためにどのように工夫していますか?

過足さん:子供の送迎時は雇っているスタッフに仕事を任せます。だんだんと効率よく行う方法がわかってきたので、事前に段取りをして仕事を回しています。

──就農までの流れについて教えてください。

佐久間さん:私は国が行っている就農準備資金の制度を利用してスタートしました。県の農業担当課に相談して作物も決めずに研修に行き、研修先のきゅうり農家さんでの研修を通して、きゅうりを作りたいと思いはじめました。

──研修ではどのようなことをするのですか?

佐久間さん:1年目は農家さんの仕事を手伝いながら不明点などについて尋ねる形です。2年目はやりたい農業の形がはっきりしてきたので、作物の作り方、経営、雇用、横のつながりなどを学びました。その間に農地探し、トラクターや草刈機の免許取得、家庭菜園での復習なども行いました。

富塚さん:私たちは研修せずにすぐにスタートしたので、今思えば栽培のノウハウを学んでおけばよかったと思います。研修してからの方がスマートに就農できます。

──農業をする上での、女性ならではの強みは?

過足さん:購入者は女性が多いため、買い手の目線になって商品を作ったりパッケージを考えることができます。同じ商品の中でどうやって手に取ってもらえるかがカギです。


──準備段階で直面した問題はありますか?

佐久間さん:畑から出てくる石です。石があるとトラクターの刃が傷ついてしまうので、自分で石を取らなくてはいけません。土壌を整えるために石灰を撒くことも進んでいない状態です。

【質問】廃棄の割合はどのくらいですか?

過足さん:1〜2割。3年目から肥料管理が上手くなって廃棄の量も少なくなりました。

佐久間さん:きゅうりは規格が細かく分かれていて、今研修している農家さんは規格外でも買い取ってくれる販売先を見つけて廃棄を少なくしています。

【質問】作物はどのように運びますか?

過足さん:バンや軽トラで運びます。カゴに入れる量により重さは調整できます。

「継業×自然農法」「移住×無農薬」

──農業を始めたきっかけについて教えてください。
稲福さん:栄養士として働いていた時、野菜の産地によって味が違うことに気付いて農業に興味を持ちました。農業体験で夫と出会い結婚し、有機栽培している主人の手伝いから始めました。

農業はその土地で実際にやってみなきゃわからないこともあります。


青木さん:自分の財産で稼げるものは農業だと思い、実家の農業を継ぎました。化学肥料を極力減らし、食品残渣や廃棄予定の物を利用した肥料を使用しています。実家が農業をしていたので機材や機械は整っていたためスムーズに始められました。今は自分で販路を確保することに努めています。

──移住と農業の同時スタートは大変ですか?

稲福さん:最初は栄養士としてフルタイムで働いていて、移住して4年目から夫の農業を手伝いました。夏の除草作業や冬の作物作りは難しいですが、加工販売などもして家族5人でも食べていけています。


青木さん:害虫、害獣、病気と戦っています。私の地域は震災避難区域だったため、その間に獣が増えてしまったようです。自然相手なので勝てない時もありますが、自然と共存して無理のない農業を行いつつ、単価の高い野菜を作って儲けていくことを理想にしています。

──他の農家さんや地元の方とのつながりはありますか?

稲福さん:売り先のなくなった作物の活用と地域の困りごとを解決するため、加工場を立ち上げました。手作りかつ小ロットで作っているため他の農家さんにも口コミによって広まり、いろいろな方から依頼が来るようになりました。料理教室なども開いています。

青木さん:私もフードロスを減らすため都路地域に共同の加工場を作りたいと考えています。現在は移動販売、飲食店からの作物リクエストの受付をしていて、都路豆腐用の大豆も作る予定です。地元に直売所も作りたいですね。添加物と健康の関係なども考えて作物を作っていきたいです。

──失敗談はありますか?

青木さん:商工会に入っているのですが、その活動に追われて手入れが疎かになってしまった作物もありました。地域との関わりとのバランスも大切ですね。

【質問】農業参入の決め手は?

青木さん:人と話して対面でやる仕事は疲れてしまうため、一人で進められる農業が自分には合っていました。農業を始めて人間らしさが出てきましたね。それと、この農業の仕事をなくしてはいけないと思いました。

稲福さん:農業体験をして農業している自分をイメージできたこと。何を作るかどう作るかを自分で決められる、試行錯誤しながら挑戦しながらできるのが魅力的でした。

【質問】使っている忌避剤はありますか?

青木さん:コンパニオンプランツを植え、手作りの唐辛子エキスを利用しています。

──最後にひとことお願いします。

青木さん:金銭面なども無理をしない、自分に合った農業スタイルを見つけて欲しいです。自然と共存したいのか稼ぎたいのか、なんのために農業をやるのが考えることが大切です。

自分に合った農業スタイルを見つけよう!

今回は4名のゲスト様から、それぞれ違った立場から見た農業に関する感想を聞かせていただきました。新規就農にご興味のある方、田村市への移住に関心を持たれた方は、ぜひ「たむら移住相談室」までお気軽にご相談ください。福島県田村市で、あなたに合ったスタイルの農業を始めてみませんか?

今回もたくさんの方にご参加いただきました。参加者からは、

・農家さんのお話の内容がとても面白かったです
・農薬に頼らない農業生産について知ることができました
・農業を始めるきっかけは、どれも全て興味深いものでした

との感想をいただきました。

たむら暮らしでは今後も、田舎での暮らしを満喫されている方や活躍する地域プレーヤーをゲストにお迎えしてオンラインイベントを行います。ぜひ今後の情報もチェックしてみてください。

たむらぐらし
https://tamura-ijyu.jp/event