【開催報告】福島のパイセン移住者とつながる 第1回「ビール売りのなぎちゃんの移住のホンネ。」
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2022年10月5日(水)に、先輩移住者の「本音」が聞けるオンライントークイベントを開催しました。今回は20代で単身東京から福島県田村市に移住した「河本凪紗さん」をゲストにお招きし、福島のクラフトビール醸造所への転職および移住を決意したきっかけや、実際に移住してみてから感じたギャップなど、20代女子の移住のリアルについて語っていただきました。
ゲスト:河本凪紗(かわもとなぎさ)さん
大阪府出身。学生時代、クラフトビール工房を営む「株式会社ホップジャパン」(田村市都路町)でインターンを経験。東京で一度は別の会社に就職をしたが、久々に訪れたホップジャパンで行われていたイベントに参加した際、インターンの頃とは違う多くの人で賑わう光景に心を打たれ、思い切って転職。現在は同社の広報担当として、SNSやYoutubeでの情報発信を行いながら、イベントや出店の企画運営まで、田村市のクラフトビールの魅力を多くの方に知ってもらおうと日々奮闘中。
株式会社ホップジャパン公式HP:https://hopjapan.com/
転職と移住の決め手は、タイミングと直感。
田村市でも特に自然豊かで山々に囲まれた地域にある『ホップジャパン』というビール醸造所で、広報担当として活躍されている河本さん。
大阪で生まれ、大学生の時にはオーストラリアに半年間のワーキングホリデーに行ったり、アフリカのウガンダで三ヶ月間の学生インターンシップに行ったりとグローバルに活動。そんな彼女が最終的にどうして田村市に移住したのか、そのきっかけについてお尋ねしました。
「社会人になり、東京の人材会社に就職。スキルとやる気のギャップに思い悩み、夜遅くまで仕事をしてまた朝に出社するということが多々ありました。
そんな夜遅くまで仕事をして休日はずっと寝ているというような日々を過ごし、「このままでいいのかな」と思っていたとき、インターンで訪れた『ホップジャパン』で友達になった福島の友人から「よかったら福島においでよ」と誘われたのです。
ちょうどマルシェを開催していたのですが、そこで訪れたホップジャパンはインターンで行った時よりも企業として成長していて、軒並みならぬポテンシャルを感じました。
その時の直感を信じて転職を決意し、田村市への移住を決めました。」
移住に関するホンネ
『ホップジャパン』との再会にビビビッときた河本さん。実際に移住を経験してどのような変化があったのか、同じく田村市に移住したファシリテーター(菅野)と司会(熊谷)を交えながら、視聴者からの質問に回答していただきました。
─実際に移住にいくらかかりましたか?
河本:20~30万円くらいです。中古車に15万円、住居は社宅があったので安く、家電は東京に住んでいたときに使っていたものを持って行きました。こっちにきて用意したのは灯油ストーブですね。寒さ対策は必須です。こちらでは車がないと生活が不便なので、車も一人一台持つことをお勧めします。
熊谷:私は単身引っ越し費用で8万円かかりました(東京都港区→田村市)。軽自動車購入で保険なども含めると100万ほどで、住居に関しては敷金礼金など初期費用含め30万くらい。移住を考えている方は、ある程度資金を用意し、事前に情報を集めることが重要だと思います。
─東京と比べて生活費の違いは?
河本:東京では仕事が忙しく夜遅くなったため食費にお金がかかっていました。家賃も高く、埼玉県戸田市で78,000円でしたね。
こっちにきてからは車にかかる固定費が一番かかります。住居は社宅で水道代が無料。現在住んでいる場所は自然豊かな場所で、近所からお野菜やお米などをお裾分けしてもらったりして、とても健康的な生活を送っています。そのおかげで料理をする機会も増えました。
─移住してよかったと思う田村市の魅力は?
河本:大きな鍋でけんちん汁を作って近所の人と食べたこと。東京ではしたことのない温かな交流を経験し、移住してよかったと感じました。お父さん、お母さんと呼ばせてもらっている地元の人に食事を振る舞ってもらったり。町の賑わいや便利さがちょうどいいところも田村市の魅力です。
─移住に向けて何を調べたり準備したりした?
河本:就職先を先に決めていたため、その職場の人に生活に必要なものや生活の知恵を聞きました。私はまずは住む場所や移動手段を確保して、生活しながら調べていきましたが、移住者に対する補助制度などを見落としていたので、それを事前に調べておけばよかったと今では感じています。
移住後にどんな選択をするかは本人次第。
東京のような華々しさはないが、郷土料理の美味しさや野菜のみずみずしさなど素材そのものの新鮮さを感じることができる。余暇には隣県の温泉に行ったりと、毎日充実していると語る河本さん。
そんな河本さんが最近手掛けたイベント、「あぶくまオクトーバーフェスト」。福島県内外からワインや日本酒などの酒造メーカーや飲食店を集めたイベントで、県の補助金やクラウドファンディングを通して資金を集めて開催されました。出店者同士の繋がりができたり、来場者に新しい店との出会いを提供できた時に、とてもやりがいを感じたそうです。今後はもっと規模を大きくして開催したいと楽しそうに語ってくれました。
東北で面白いイベントをやっているから皆さんに来て欲しい、見て欲しい、地域の人と面白いことを一緒にしたい。そういう彼女の熱い想いが、きっとこの地域のさらなる発展へと繋がっていくことでしょう。
「移住して一年ほど経ちました。田村での暮らしも気に入っていて仕事のやりがいもあるため、これからも続けていきたいと思っています。移住を考えている人の中には地域との密接な関係や、ずっと住まなくてはならないのかと不安に思っている方もいるかもしれません。しかしそれは自分の人生であり、そうじゃない選択肢もあると思います。そういう点を踏まえてぜひ、前向きに検討してほしいです」
と締めくくりました。
今回は13名の皆様にご参加いただきました。参加者からは、
・非常に重要な金銭面のことを真摯にお話しいただき、とても参考になりました。
・河本さんが掲げる目標が非常に高く、人間味溢れる点は大変素晴らしいと思います。
・田村市での素敵な暮らしを知ることが出来た。ホップジャパン様に興味があるため、実際に行ってみたい。
とのご感想をいただきました。
12月23日(金)には現役地域おこし協力隊がお答えするオンライントークイベント「福島のパイセン移住者とつながる 第3回 地域おこし協力隊のぶっちゃけ対談!地域の”あれこれ”を語る会」 を開催いたします。移住や地域おこし協力隊にご興味がある方はぜひご参加ください。
弊社では今後も、田舎での暮らしを満喫されている方や活躍する地域プレーヤーをゲストにお迎えしてオンラインイベントを行います。ぜひ今後の情報もチェックしてみてください。
たむらぐらし