【開催報告】甘くない、だからこそ面白い。就農前に知る現実と可能性

福島県田村市

「農ある暮らし」に一歩近づく、たむら就農ツアー 開催報告

2025年10月25日(土)〜26日(日)、福島県田村市にて「就農前に知る現実と可能性 “農ある暮らし”に一歩近づく、たむら就農ツアー」を開催しました。
将来、就農を検討している方々が、現場で働く農家さんや支援員と直接関わりながら、農業のリアルと地域の人の温かさに触れる1泊2日のプログラムです。
今回は首都圏から3名の参加者が集まり、学びあり・笑いあり・出会いありの濃密な2日間となりました。

【ツアー内容】
▪️1日目
〜田村農業普及所 小川佳祐さんとの交流会〜
 └ 田村市の作物や就農支援、そして「農業の現実」について本音トーク
〜都路町「よしのや農園」訪問〜
 └ さつまいも収穫・1 トンの選別体験・ミニトマトの生育見学
〜「みやこ旅館」に宿泊〜
 └ 囲炉裏を囲んでの懇親会、地元食材を使った料理と焼きおにぎりを堪能

▪️2日目
〜大越町「新田ファーム」訪問〜
 └ピーマンの収穫体験・ハウス内撤去作業
 └ 新田さんから“経営型農業”の考え方や就農のリアルを学ぶ
〜昼食は新田さん特製の田村市産づくしメニュー〜
 (新米のおにぎり、まんがこ汁、ピーマンと茄子の煮浸し、浅漬け、ポポー)
〜農業体験ツアー振り返り〜

【体験の様子】

1日目は、田村農業普及所支援員の小川佳祐さんと参加者による交流会からスタート。
就農に向けたステップや補助制度の説明だけでなく、「農業は決して楽ではない。でも挑戦する価値がある」という小川さんの言葉が印象的でした。
参加者も自身の理想や不安を率直に話し、真剣に耳を傾けていました。
午後は都路町の「よしのや農園」へ。

吉田ご夫婦の案内で、まずはさつまいもの収穫と1トンにも及ぶ選別体験に挑戦!
参加者は大量のさつまいもを前に「まるで本職の農家になった気分」と選別に取り組んでいました。徐々に手際も良くなり、出荷予定だったすべてのさつまいもの選別が完了!吉田夫婦は2人でやる予定だった選別作業だったので、本当に助かったと感謝していました。
その後、ハウス内のミニトマトの様子も見学し、作物を育てる喜びと大変さを実感しました。

夜は都路の「みやこ旅館」に宿泊。
囲炉裏を囲む温かな雰囲気の中、地元食材をふんだんに使った夕食を味わいながら、参加者と農家・スタッフが未来の農業について熱く語り合いました。
笑いと真剣さが入り混じる、田村らしい豊かな夜となりました。

2日目は朝から雨。
それでも参加者は「新田ファーム」を訪れ、意欲的にピーマンの収穫やハウス撤去作業を体験しました。
雨の中での作業は大変でしたが、「現場を知る」という意味で貴重な経験に。
新田さんからは、前日の農家さんとはまた違う視点から、経営面や販路づくりなど実践的な話も聞くことができ、参加者は深くうなずきながらメモを取っていました。昼食は、新田さんが育てた新米のおにぎりと、地元の郷土料理「まんがこ汁」、ピーマンと茄子の煮浸し。心も体も温まる手づくりの食事に「最高においしい!」と笑顔がこぼれました。

最後はツアー全体の振り返りを行い、「自分がやりたい農業に少し近づけた気がする」と語る参加者の言葉が印象的でした。雨で冷えた体を温泉で癒やしながら、2日間の体験を噛みしめるように帰路につきました。

【まとめ】
「就農前に知る現実と可能性」というタイトルの通り、今回は“理想と現実の両面”を体感できる貴重な2日間となりました。田村市の農業を支える人々の声や、現場でのリアルな経験を通して、参加者それぞれが“自分らしい農業のかたち”を考えるきっかけになったようです。参加者からは「今後も田村市と繋がりを持ちたい」「学んだことを自分の農業に活かしたい」といった声も寄せられ、スタッフにとっても大きな励みとなりました。たむら移住相談室では今後も、「農ある暮らし」をテーマにした体験・研修プログラムを継続的に開催してまいります。

ぜひ、次回のイベントにもご期待ください。