【開催報告】意外と知らない農家の日常

2 月19日(金)テラス石森およびオンラインにて、「意外と知らない農家の日常」を開催しました。 ゲストとして斎藤農園の斎藤英憲氏、たむら さくま農園の佐久間耕栄氏をお招きし、農家のお仕事の内容や年間のスケジュール、販路先の種類など、意外と知らない農家さんの日常についてお話しいただきました。

【ゲスト略歴】
斎藤 英憲氏(斎藤農園)
前職は会社員で、実家の農家を継ぐため2001年5月に就農。所有している畑は、田村市の中でも標高の高い移ヶ岳の麓に位置し、寒暖差のある気候を活かし、主にトマトやブロッコリー、ねぎなどを栽培。
市場への出荷に加え、地元の若手農業団体である「アグリクリエイターズたむら」に所属し、地元の方と触れ合えるたむらマルシェにて野菜の直売も行っている。(夏~秋のみ開催)

佐久間 耕栄氏(たむらさくま農園)https://www.pza.jp/
これから無くならない職業は何かと考えた時、当時親が営んでいる農業ではないかと気付き、前職を51歳で退職し、農家に転身。「自分で食べて美味しいと思える野菜を追求する」をモットーに、主にピーマンやブロッコリー、なすなど様々な野菜を栽培。チャレンジと試行錯誤を繰り返しながら、納得できる野菜を育てて行きたいという思いで日々農業に励んでいる。

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■農業の現状や流通経路ついて

佐久間さん:就農者全体の平均年齢は上がっていって、就農者人数は少なくなっています。米の産出額が緩やかに減ってることから米離れが起きているということがわかります。また、農家の数が減り続けているにもかかわらず、農業産出額は減っていません。

農業粗収益は平成28年から平成30年の間であまり変動しておらず、これは人件費や光熱費などの費用が嵩んでいると思われます。
作付毎の経営収支のグラフでは、北海道が収支共にかなり大きな規模で農業を行っています。

流通経路は農家からJAに出荷されるものが約57%を占めており、その他は直売所や直接卸売会社へ販売したりします。全農や卸売会社を通して消費者へ届くため、その分、農家の取り分は少なくなります。最近はネットで農産物を扱うサイトがあるので、そういったところで直接販売をする方もいますね。

【質問】もし就農するとしたら、だいたい平均収入は年収300万くらいのイメージでしょうか?

佐久間さん:生産者の方がどこに目標を置くかによりますね。また、親がもともと農家をやっている方と新規就農者はスタートの環境も違いますし、トラクターなどの農作業機械があるかないかなどの点でも違ってくると思います。



■農家の年間スケジュール


斎藤さん:ネギ、ブロッコリー、トマト、ズッキーニを年間通して生産しています。

-グラフに1ヘクタールとありますが、どのくらいの広さでしょうか?

斎藤さん:100m×100mですね。野菜(畑作)に限れば田村市でも大規模な方だと思います。3月から忙しくなってきて、一番忙しいのは5月。種まきと定植、家庭菜園用の苗の販売10万本を生産しなくてはいけません。

市場からの注文分は田村市から郡山市までトラックで1日2往復とかしなくてはならず、睡眠時間を削ってますね。7月・8月は従業員の方のお力を最大限にお借りして、残業もやってもらってます。

-8月は何人の従業員で行っていますか?

斎藤さん:家族3人に加えて、11人の雇用をしています。
9月・10月は収穫で、12月からは次期計画や1年間の決算や事務作業を行います。昨年の10月には農業体験も行って、収穫作業や袋詰め作業など季節に応じて体験していただけます。農業体験をしてみたいという方は、冬以外であれば大歓迎です。

佐久間さん:ブロッコリー、キャベツ、ピーマン、なす、ミニトマト、唐辛子、イタリア野菜など15~20種を生産しています。取引先の需要によって色々な種類を生産します。5月末から収穫開始し、12月から次期計画や決算、事務作業。レストランとかにも卸していて、花ズッキーニが欲しいと言われた時には夜中に収穫したりしますね。5月から11月くらいまでずっと忙しい期間になります。

-面積あたりの売り上げは?

佐久間さん:例えばブロッコリだと35,000本生産していて、これをどこに卸すかによって手数料がかかるか、かからないか変わります。自分がどれくらい取りたいかによって値段を決めます。JAに持っていくと1個60~70円くらいで、直売所だと手数料が10~25%くらいかかりますね。

農業体験は春先から11月くらいまで受け付けてます。時期によって体験内容が変わってきます。地元高校生を受け入れた際に採れたてピーマンをその場で焼いて食べてもらうと、ピーマンが苦手な子もピーマンが好きになって帰っていきますね。


■農作業以外にどんな仕事をされているのですか?


斎藤さん:冬の忙しくない時に事務仕事をしています。夏場は忙しいので、家族旅行などは冬場に行っています。冬場は従業員の方に与える仕事もないので、1月・2月に作れるものを思案しているところです。

-来年の新しい取り組みは?

斎藤さん:従業員の方にお仕事を頼んで、それに見合った収入が得られる作物を探してます。契約している仲卸さんやスーパーさんから要望された作物を作る時は、その要望の倍の量を作らなくては足らなくなる場合があります。それが作りすぎてしまうこともあります。

-20年やっても試行錯誤する点があるんですね。

斎藤さん:農業は1年1回だから、まだ20回しかやってないですからね。

-新規就農の時は誰に計画を尋ねれば良いのでしょうか?

斎藤さん:JAや市役所農林課に聞いたり、地元農業団体に籍を置いて聞くと良いと思います。

田村市農林課 渡邉さん:農林課でご相談を受け付けておりますのでぜひ田村市で就農してください!

質問】農業体験の参加費は無料、有料どちらでしょうか?体験者への食事(主に昼食)などはどうされているますか?

佐久間:基本無料でお土産付きです。

前回の農業体験の様子(2020年10月)



前回はこちらで運営した際は交通費や食事は参加者負担で、体験は無料でした。

斎藤さん:直接のご連絡ではなく、間に運営が入ってもらえれば基本無料で行いたいと思います。

前回の農業体験の様子(2020年10月)


サラリーマン時代より自由に使えるお金が増えたと聞きましたが?

斎藤さん:前職では会社からお給料をもらっていましたが、自営業の農業は自分がやった分収入が増えます。リスクはもちろんありますが、会社のお給料よりも使用できるお金は増えてます。

20年の間で我慢していた時はありますか?

斎藤さん:あります。一番の稼ぎ頭がトマトなのですが、それが失敗した時はきついですね。トマトやきゅうりは利益率が比較的良く、ライバルも多いのですが需要もあります。トマト・ブロッコリー・ピーマン、アスパラなどは田村市の推奨作物ですね。



田村市で農業を始めるにはどんな作物がおすすめ?土地はどうしたら良い?


佐久間さん:簡単に作れるもの、ライバルが少なくて、売りやすいもの。今注目しているのは柿。福島は柿の生産量全国2位なんです。中東の富裕層に干し柿が大人気なので、冬の仕事としてもできるのではないかと注目してます。

【質問】田村市で農業をやりたいと思った時に、農地を無償で(または安く)貸してくますか?

田村市農林課 渡邉さん:お金は発生すると思っていただきたいのですが、広い農地を安く借りれます。市役所で農地を探すお手伝いを行います。

佐久間さん:うちで借りる時は、道路に面していないところは借りませんね。草刈りしてくれるなら農地代はいらないっていう方もいます。

【質問】規格外などは、どうされてますか?

斎藤さん:規格外でも安く売れるもの、商品価値が無い物がありますね。売れるものは自分のところで捌いていますが、それ以外は従業員の方に配っています。

忙しい夏場はアルバイト募集していますか?

二人:募集しています。

アルバイト希望の方はテラス石森にご連絡いただければお二人にお繋ぎします。

斎藤さん:ぜひ興味を持った方、私の農場へお越しください。優しく教えたいと思いますし、農業の楽しさを皆さんに味わって頂きたいので、ぜひよろしくお願いいたします。

佐久間さん:農業に関心を持たれている方が増えていると思います。規模が大きくなくっても、「こんなことを聞きたい」ということがあれば発信できればと思います。


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今回のセミナーは、オンラインから21名の方にご参加いただきました。
終了後に実施したアンケートでは、ほとんどの方が実際に農業体験や短期アルバイトをしてみたいとお答えくださいました。

今後も、田村市に足を運んでいただけるような企画を考え、皆さまに素敵なお知らせができるように実行してまいりますので、引き続き情報をチェックしてみてください。

ご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました。

第2回目は2月24日(水)に開催いたします。
トーク内容もさらにアップデートし、さらなる農業の魅力をお伝えしてまいりますので、ぜひ皆さまご参加ください。

お申し込みはこちらから↓
https://forms.gle/vYTHKDRVj3cx9YGU7

また、2月26日(金)には「農業と、カフェで生きています」も開催いたします。いずれも参加無料ですので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
お申し込みはこちらから↓
https://forms.gle/mPFWwPCpdowgqT5M8


【主催】田村市
本取組は「1次産業による持続的関係人口構築戦略※」の一環として実施しています。
※農林業を通じて地域活性化を図り、市外の方へ田村市の魅力を発信することで、移住・定住者を増やすための取り組み。

新着情報

【 相談無料 】たむら移住相談室のご案内
「田村で生きる」第五話:壁谷和男
「田村で生きる」第四話:安田悟

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