【開催報告】第1回たむら未来会議
1月27日(水)テラス石森およびオンラインにて、「第1回たむら未来会議」を開催しました。 講師であるNPO法人ふるさと回帰支援センター副事務局長の嵩和雄氏より、地方移住の現状や移住者とともに創り上げられた地域活性の実例などについてお話しいただきました。

イベント後半では、「一住民」の視点で移住者受け入れの課題を考えたり、移住者が入りやすい地域についてまとめるなどのワークショップを行いました。

■変容する地域移住の形と課題

嵩氏が所属している「ふるさと回帰支援センター(東京都有楽町)」に来る地方への移住相談件数は2008年から2019年で約20倍に増加しているそうです。 2019年の相談者出身地の割合を見てみると、福島県は東北エリアでは一番Uターン希望率が高く、関東地方では東京圏(1都3県)の相談者が39.9%を占めていました。

年齢別に見てみると20代~40代の若い世代の相談者が増え、これは「地方創生」が始まったことにより各自治体が移住者の受け入れ態勢を強化し始めたためではないかと嵩氏は考えています。

また、Uターン・Iターン・Jターンだけではなく、嫁ターン、孫ターン、xターン二拠点居住、アドレスホッパーなど、「地域移住」のパターンも多様化してきています。

Uターンに関しては20代の割合が増えてきているそうです。 その理由として、20代後半は社会人経験5~6年目で仕事の「やりがい」や「ワークライフバランス」を改めて考える時期であり転職を考えている方が増えること、結婚などのライフステージの転換期を迎える方が多く、中長期的な将来設計を考えるタイミングになるということが挙げられます。

また、SNSの普及により人間関係が途切れることなく、地元の友人たちの生活の様子が見えることも、地方Uターンの呼び水になっているようです。

Iターン志向の方は、ふるさとを持たない若い世代については価値観の多様性と「知らない世界」への憧れと、若者を必要としている地方ならば自分が何か役に立てるのではないかという「可能性」を求めて移住を希望する方が多いとのことでした。

さらに、新型コロナにより転職を伴わないリモートワーク移住や、失業者の増加により消極的な地方移住も増える可能性があり、移住スタイルがさらに変容するのではないかと予想されます。



移住に関する大きな課題は以下の3つです。

●仕事の問題
移住先の雇用希望者と求人のバランス。起業する方もいるが後継者がいない地域のなりわいを継ぐ「継業」に注目して欲しい。

●住居の問題
知らない人への提供することへの不安感、行政が間に入ってくれる「空き家バンク」が人気。

●受入れ側(コミュニティ)の問題

ヨソモノへの不安感、受け入れる動機がない。


移住者には事前に良いことも、そうでないこともきちんと伝えることが大切となってきます。 地域の行事やしきたり、慣習などを事前に移住者に伝えすることによって、その地域に自分が合っているかどうかを考えることができるためです。

地域移住の最大の課題となる「不安感」。 移住者と地域住民者の双方の覚悟と不安感の解消が鍵となってきます。


■ワークショップ

イベント後半のワークショップでは、「一住民」の視点で移住者受け入れの課題を考えました。

グループに分かれ出し合った課題を「自分たちでできること」、「行政などの支援が必要なこと」、「緊急度が高い・低い」などの分野に分け、課題を共有し合いました。

仕事や後継者のマッチング仕組みづくり、住居の確保、魅力発信、移住前のコミュニティ共有やお試し体験、移住の目的や地域活動に参加できるかどうかなど様々な意見が上がりました。

今回は市内参加者と市外参加者でグループを分けて実施しましたが、このワークショップを通して、住んでいる方とそうでない方の視点でギャップがあるということも分かりました。



田村市内のオンライングループのご意見



田村市外のオンライングループのご意見


いま地域にどんな人材が必要かを地域の人たちで考える場を作って欲しいと嵩氏は提言します。

地域の身の丈にあった受け入れペース。地域の一員である「人材」として移住者を捉えることで、地域の将来像を考え、移住者の役割を考えること。 移住者を安定的に受け入れるため、行政頼りではなく、地域と一体のライフスタイルの提案と情報発信をすること。そういったことが移住者を受け入れるにあたり必要となってきます。



今回のセミナーはオンラインでの受講が10名、ご来場いただいた方が12名と、たくさんの方にご参加いただきました。

ご来場のいただいた方は熱心にメモを取られており、ワークショップでは皆さま課題感を意識された上で多くのご意見を出してくださいました。ご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました。


テラス石森では、田村市内の農業の魅力を紹介する様々なイベントを開催しております。
今後は、アグリ女子会、林業のお話し、農業体験の受け入れ、農業カフェなどに関するイベントを開催予定ですので、ご興味がございましたらぜひお気軽にご参加ください。

https://switch-terrace.com/archives/category/event




【講師略歴】
NPO法人ふるさと回帰支援センター 副事務局長 嵩和雄氏



1972年新潟県生まれ、2001年東洋大学大学院博士課程在籍のまま熊本県小国町に移住。(公財)阿蘇地域振興デザインセンター、(一財)学びやの里にて都市農村交流事業、移住支援等に従事。



2009年に東京にUターンして現職。鳥取大学地域学部非常勤講師、立教大学観光学部兼任講師。近著に『田園回帰の過去・現在・未来』移住者と創る新しい農山村 農文協(共著)2016. 『住み継がれる集落をつくる~交流・移住・通いで生き抜く地域』学芸出版社(共著)2017.『イナカをツクル~わくわくを見つけるヒント』コモンズ(単著)2018.

※NPO法人ふるさと回帰支援センターとは?
https://www.furusatokaiki.net/
東京都有楽町にある地方暮らしやIJUターンを希望する方のための移住相談センターです。



【主催】田村市
本取組は「1次産業による持続的関係人口構築戦略※」の一環として実施しています。
※農林業を通じて地域活性化を図り、市外の方へ田村市の魅力を発信することで、移住・定住者を増やすための取り組み。

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